人事としてのハラスメント事案

私がこれまでに人事として経験してきたハラスメント事案とそれぞれの解決への道程を紹介させていただきます。
1障がい者雇用の契約社員への一般社員からのパワーハラスメント
この事案では障がい者雇用で採用された契約社員(以下Aさん)が通院のために早退することに対しての、一般社員からの嫌味や早退間際に業務を押し付けるなどの嫌がらせがあったため、前述のAさんから上司に相談があったために発覚しました。詳しい状況を確認するために上司立会いの元、人事としてお話を伺うことになりました。Aさん自身、通院のためとはいえ早退することに引け目を感じていたために嫌味を言われても流していたそうです。しかし、通院のために早退するその間際に業務を押し付けられることで通院に支障をきたすことで体調管理に深刻な影響があるため、其の点に関しては早急に解決する必要を感じ、Aさんも上司に相談をすることになりました。まずAさんの所属する部署が総務部であることから業務内容が雑多であり、所属メンバーの全員がそれぞれ違う業務を担当していることとAさんをその全員のアシスタント的なポジションに従事していたことが解決の糸口になりました。つまり、アシスタント的なポジションではなく、AさんにはAさんの担当業務をしっかりまかせ、早退間際にアシスタントに業務をおしつけることが無いようにしたのです。それとAさんの障害の内容をあらためて総務部のチームミーティングのなかで説明し、通院の必要性を周知することでAさんの早退を逆に皆が手伝っていこうという流れにできました。これによりAさんへのパワーハラスメントはかなり軽減されることになりました。
2女性メンバーばかりのチームに配属された唯一の男性社員へのパワーハラスメント
この事案では女性メンバーばかりの部署に配属された中途採用の男性社員(以下Bさん)へのOJTがらみでのパワーハラスメントです。OJTを任せられた女性社員がこのBさんの評価を下げるために部署内での共用データを照会させない・Bさんに業務の手順を説明しない・Bさんに手順不明のままで依頼した作業のミスを指摘・指導をしないだけでなく、ミスを本人以外の部署の人間に逐一報告することでBさんの評価がどんどん下がり、部署内でBさんが業務を覚えることのないままにどんどん居辛くなってしまいました。Bさんは上司に相談したところ、OJT担当をその女性社員から別の社員に帰ること、OJTの方法を見直すことでこの事案には対処し改善されました。
3縁故採用を疑われた女性社員へのパワーハラスメント
この事案では役員と親娘関係にある女性社員(以下Cさん)が縁故採用であると疑われ、嫌味を言われるなどのハラスメントが発生しました。Cさんはこの件に関してうつ病で出社が難しくなり、心療内科での診察を受け診断書の提出とともに休暇の申請をしてきたことで発覚しました。人事としては縁故採用に関しては非常にデリケートな問題で、実際に縁故採用は一切しないのが決まりです。もちろんCさんにかんしても通常の選考を行い採用にいたったわけです。この事案ではCさんと人事・産業医とで何度も面談を繰り返し、平行して心療内科への通院を繰り返しCさんご本人の気持ちをもっと前向きにとらえることで嫌味を流せるようになったことで精神的に強くなってもらえました。Cさんの職場復帰には3ヶ月ほどかかりました。